RED BIRD CHICAGO. A Hoodie, 1950-2026
41,800円(税3,800円) 〜 46,200円(税4,200円)
RED BIRD CHICAGO
A HOODIE, 1950-2026
幸運にもビンテージを手に入れた僕は、直ぐに和歌山へ飛び、Makers Meeting を行った。
ターゲットは1950年
アラスカフーディーのひとつ前の世代だ。
古ければ古い方が良い。というのは普遍的な価値観で、Vがついていたり、ポケットが左右に分かれていたり。現代から遡って辿るレールはとてもノスタルジーに溢れている。
そして、この個体には特別なストーリーがあった。
シカゴ カーディナルス
1950年代アメリカンフットボールのユニホーム。
選手も特定できている。
ビンテージの世界で
最初の所有者に辿り着けることは、
ほとんど奇跡のようなことだと思う。
1950 W/F W/V Separated Pocket, After Hoodie.
Chicago Cardinals
* Player-identified piece
A HOODIE IS NOT DEAD
人生のすべてを賭けた栄光の時間を共に過ごした。
勝利の瞬間や届かなかった敗戦の記憶。
トレーニングからスタジアムの歓声まで、きっと覚えてる。
やがて訪れた引退の時。
スウェットは家に帰り、
クラブハウスではない普通の時間を過ごす。
彼自身が着ていたのか、オカンが着てる息子のジャージ的なポジションだったのかは分からない。
それでも、レッドバードはプライドの証だった。
ポケットは片方無くしたし、襟のリブも半分無くなった。穴が空けば埋めて... どうしても手放せなかった。
僕はこのビンテージが彼の人生の一部だったと信じたい。
そして、物語の続きを。
できるだけ75年前と同じ方法で。
レッドバードは死なない。
…なんてことを考えてみたりした。
RED BIRD CHICAGO
A HOODIE, 1950-2026
as told by Pony Boy, xxdevelopment
今できるいちばんの方法で、傑作フーディーを作りました。
話は尽きませんが、いよいよ新発売です。
2月19日 午後9時 より販売開始。
愛し方次第で、ゾンビまでの75年は短縮できるかも。
ALVARADO 2tone
NASVY for NASVYS
TIMELINE NAS/ ALV
の3色でご用意です。
生産は終えていますので、すぐに出荷をします。
売り切れの際にはご了承ください。
SEWING BOYS LOG
物語の続き… いい響きだ。
1950 W/F W/V Separated Pocket, After Hoodieは、僕たちにとってもドリームスペック。完成まで2年以上かかりました。記録という意味で残しておきます。
お時間許す方は、ぜひ最後までお付き合いください。
それで、Makers Meeting の話から。
最初のミーティングで、熱意をぶつけるとやはり糸から。という話になり、
2回目のミーティングは紡績会社で。
そこで登場したのが、なんとマイクロスコープ。
ルーペの世界を画像化して、みんなで共有したの。
そこで分かったのは、表糸は2本、つなぎはそんなに太くなくて、裏糸はとても荒く、繊維方向がバラバラ。
フライス(リブ)に至っては3種類の糸が…
*これは再現できなかったけど。
というわけで、糸から作りましょう!となりまして。
やはり、糸を制するものは、スウェットを制す!笑
なんて言ったらいいんだろう。繰り返しの洗濯で少し粉っぽいというか、ドライというか。古いスウェット特有の感じを狙って、糸を組みました。
*ALVARADO 2 tone のみ特別紡績 SILVERADO 同様のスクラップ入りです。
タグから判別してるんだけど、このビンテージは1950年製。
年号の節目でいろんなテストが行われていたのかも知れない。
*ただ余っていただけかもしれないけど。
一方、僕たちも振り返ってみると、
2025年は基準が大きく変わった年でした。
アラスカフーディーの袖口が丸になったり、ナーズナップが両Vだったり。
全てはここから始まり、素材と設備を大きく見直して、その最終目的地が、このRED BIRD CHICAGO です。
うっすら杢グレー
うそやん!このビンテージは元々、杢グレーでした。
壊れた襟元のフードにほんの少しだけ、グレーが残ってて。
この年代の杢グレーはグレーが流れ出るように色が抜けていく。
ほとんど、オフホワイトになっていて、これが特別かっこいいのだけど、
それっぽいものを作るより、原点を作りたい。
という思いで、RBCはオートミール2トーンとしました。
75年経ったら、こんな感じになることを願って。笑
それで、杢グレー→オフホワイトという、この現象を再現できたことはまだ無くて、想像するに理由は、クラブハウスのランドリーが非常に強力だったこと。
高温。
強アルカリの洗剤。
高温のタンブラー。
紫外線。
そしてもちろん、長い年月。
全部が理由なんだと思うけけど。
それでも、なるべく当時と同じ方法で。という意味で、
僕たちは黒ワタの染料に硫化染料を選びました。
時代背景的にはこちらの方が合っています。
とはいえ、現代の染料はとても優秀で…
そんなに優秀じゃ無くてもいいのに。って願うのはきっと僕だけじゃないと思っています。
誰か、クラブハウスのランドリーを再現してほしい。
RBCはゾンビまで愛したら、きっとオフホワイトになるはずだ…
補足 ALVARADOとSILVARADO
僕の生まれた街には紡績工場があります。xxdevelopmentから川沿いを少し車で走ったところ。
杢グレーが特別得意な工場で、黒いワタと白いワタをブレンドして糸を作ります。レシピは数千…もしくは数万かもしれません。
僕たちはSURE TEEの端材をブレンドすることを思い付きます。半毛というワタに戻す工程が必要なのですが、ウール生地の産地が近いので、これも解決。何度かのテストの結果、12%くらいブレンドするのがいいようです。
88-12
もちろんヒントは、みなさんご存知、あのレーヨンとコットンの黄金比率です。出来上がりの表情は特別で、少しザラ感があって、洗濯するともっと表情が出てきて、とてもナイスです。
人間中身が大事。杢グレーも中身が大事です。
カッコいいだけを追いかける年齢は過ぎました。
SILVERADOは銀の丘という意味があって、ALVARADOにはALBAからとった夜明けの色という意味があります。
ローカルで糸から作った洋服が世界中に届くといいなと願っています。そして、みんなにも良いことあります様に。
NASVYとウィンス
NASVYはネイビーが日焼けをするとナス紺になる。
という自然現象を定義したものです。
ビンテージでよくみるナス紺はたとえ、カリフォルニアに住んでいなくとも、手に入る。というところが面白い発見でした。岐阜市の西陽でも可能なので、きっとみんなできるはず。知らなかった!という方は、ぜひNASVYを。
きっとNASVY SUNFADED CLUBのみんなが応援してくれます。
そして記憶に新しい、2025年はウィンス染色機のイタズラ(染色時にできるシワが濃く残る現象)が発生しました。
古い染色機で、1950年当時も同じ仕様だった。と聞けばとても魅力的なのですが、染色機の都合上、どうしても発生する場合があって、現代ではあまり見ない事例のため、MILDとWILDに分けて販売してきました。
実はあれから、リベンジNASVYと称して、もう一度生地を作っています。
硬い糸、厚い編み、好条件とは呼べない仕様が揃っているため、完全に無くすのは不可能だ。という結論に至りました。
同時に、いくつか手持ちのビーンテージを確認すると、ウィンスのイタズラが…こうなってくると、むしろアタリと呼んでも良いような気がしてきます。笑
そこで、今回からウィンスのMILDとWILDの選別は行わないこととしました。これをNGとすると、染色方法が変わり狙いの生地の風合いと仕様の実現が困難となってしまいます。
洗濯したら、ほぼわかんない。という感想を多くいただきました。感じ方はそれぞれかとは思いますが、ご理解いただければと思います。
素材ができたところで、いよいよ型紙の話。
有名な話なので、コピペでお届けします。
オリジナリティー
レッドバードシカゴのパターンを引く。
アラスカフーディーから見て時代を遡る作業になる。ガゼットやポケットなど、特徴的なディテールはもちろんだけど、肩傾斜やアームホールと脇下のバランスも少しづつ違いがあったし、袖丈が短いのも特徴的だった。
面白いのはフードで、コーンヘッドじゃないんだ。アメリカ人は合理的で大雑把。洋服を作る時、場合によっては人体の構造を無視してる。笑
そう思っていたけど、設計は1940年代。
迷信的なガゼットを前後につけて、ポケットは左右独立。そうなったら、フードもカーブにしてステッチも入れたくなる。きっとまだ、アメリカもゆっくりだったんだと思う。
*反対に次のモデルでフードを真っ直ぐにしたやつは、思い切ったことをしたな...ポケットもひとつにしちゃったし。これで真ん中のステッチはパンクな言い訳だったって証明された。笑
それで、僕はビンテージのバランスをそのままパターンにする事にした。合理的でもないし、便利でもないけど、無くなった左ポケットはそのまま再生したかった。
それじゃぁ、オリジナリティーがない。
この際だから、はっきりしよう。
ビンテージは誰よりも長生きしてる。それに何かを加えようなんて、どうせ浅はかなんだ。
これはSUREとみんなにとって到達であり、現代風にアレンジなんてオリジナリティーは放棄していいと思ってる。
僕たちは、”そのまま”に集中することにした。
なんてミシンだ?
こんなことをやっているのは、僕たちぐらいだろう。
だから、伝えたい。みんなが知ってるロックは、ロックなんかじゃない。
知らんわ!って声が聞こえてきそうだけど。笑
それはカバーステッチの奥の方。
アラスカフーディーの時に紹介したのだけど、まだ名前が決まらない。
カバーステッチ(ダブルステッチ)を入れる前に地縫いをするミシンで
チェーンステッチで縫いながら、メスでカットする。ってミシンです。
チェーンロック、チェーンカット、カット&チェーン… どうにもね。笑
それで、1950年代ごろはいわゆるロックミシンがなかったわけじゃない。雪柄はロックミシンでした。ことダブルフェイスになると、カバーステッチの奥はほぼ100%でチェーン地縫い。
カバーステッチを入れると、縫い代がフラットに潰れるから、縫い上がりの表情が違うの。
どれくらい違うのか…感じ方は人それぞれ。
全く気にならない人もいると思う。
だけど、違うといったら違うのです。
縫ってあればいい。という次元じゃなくて、どう縫うかが肝心なわけで。
なぜそこで、カバーステッチは曲がるのか。ただの偶然か、気まぐれか?
同じ方法で辿るとみえてくるもの、感じられるものがあると思う。
ここで、ステッチ順の解説
左裾→裾一周→そのまま脇を上る→そのまま左袖下を進む→袖口へ曲がる→袖口一周→糸切る→左脇下からアームホール一周→糸切らない→左肩アームホールから肩線に入る→衿ぐりに抜ける→糸切る→右肩袖から衿に向かって→糸切る→右脇下からアームホール一周→袖下へ曲がる→袖口に曲がり一周。
…という順番です。
ジャスミンが言ってました。「めっちゃ合理的!」 だって。
僕は絶対適当だろうと思っていたのですが、どうやら違うようです。笑
お手元に届いたらぜひご確認ください。
*因みにガゼットは前後共に、向かって左から入って右抜けです。
それで、次はポケットの話。
いよいよ無くした左ポケットを復元する。
そんなことができるのか? 僕たちは微かに残った針穴を追いかけた。
ここで、ステッチ順の解説
全てのカバーステッチが終わった後に取り付け→裾左側から裏返しに縫い付け→糸切らない→ポケット起こす→中心側を上に縫いあがる→上側ポケット口に抜ける→糸切っても切らなくてもいい→下側ポケット口から裾に向かう→あぁ!ってリブまで進んで糸を切る→右側ポケットも反時計回りで同様
…もう、解説はいらないかな? 笑
お願い。もう少しだけ聞いて。
ポケット付けもチェーンなんだ。
裏から見ないとわからないけど。
わからなければ、いいじゃん。だけど、僕は見てしまった。
わからな ”ければ”というのは通用しない。
見つけてしまったんだから、しょうがない。
さっきのチェーン&ロックで予算は尽きていたけど、
いいさ、ミシンはロマンだ。買おう!
そして、最後に紐の話。
アラスカフーデー用に紐マシーンを買ったんだ。だけど、セパポケに付いているのは平紐で…正確には組紐といって、僕の紐マシーンは編み機なので作ることができない。
なんでなんだよ!という気持ちはあったけど、
当時、何かスペシャルな狙いがあったのかな?とも思い、いくつかの資料を確認しました。
どうも、BODY同色だ。
ネイビーにはネイビーで、ご丁寧に杢グレーには生成りじゃくて、少し濃いグレーだった。ありがとうビンテージ。そんな紐はどこにも無いよ…
もう、後には引けない僕は、ALVARADO用に編んでもらうことにした。
フライス用の糸が少し残っていて、これは!と思い紐屋さんに送り込んだ。
3日ぐらい後だったかな。糸が切れてしかたない。って連絡が入って。
どうやら組紐に仕立てるには強度不足だったようで、
急遽、紡績工場で近い糸を見つけて再チャレンジすることに。
結果はうまくいきました。
ALVARADOの糸って言えないのは少し残念だけど、リブと紐の色はバッチリです!2toneで仕上げたかったので、とても嬉しいです。
そして、NASVY。もちろんNASVYに染めてもらいました。
日光に当てれば、紐だってNICE NASVYになります。
だからさ、お願い。
抜かないで。
ーーーここまで付き合ってくれて、ありがとうございます。
僕はもう、言い残すことはありません。
実はフードにもこだわりがあって、内側の布が溜まってるとか、バインダーは2つ折りで針幅も細くて、せめてもの思いで糸が2本どりになってて、強度を持たせようとしてたのを再現したこととか、だけど、どうせ伸びちゃって、結局そのほうがカッコよかったりして。なんて話は文字数の都合で割愛します。
で、どれにすればいいの?は
君のレッドバードに聞いてください。
ゆこうぜ。ピリオドの向こうへ。
TIMELINE について
この企画にあたり ’n’ CLOTHING 古泉さんから多くのアドバイスをいただきました。ありがとうございます。
実はビンテージを手に入れる際にもご協力いただきまして。そんなご縁もあって、TIMELINE と称して1色追加することになりました。
元になっているのは、ムック本にも掲載されている有名な個体で、SUREにとっては初のBOOK ON PIECEにチャレンジです。
古泉さんから持ち主の方へ了解をとっていただき、実現した次第です。(紐の色も教えてもらいました。笑)
古泉さんからお便りが届きました。
TIME LINE:物作りする時はサンプリングから始まる事が基本です。TIME LINEは人と人が知り合い、意気投合した時間軸と当時生産された過去の時間軸が重なって始まるプロダクトライン。より一層踏み込み、様々な角度からチャレンジするラインを体感していただきたいです。
とのこと。
ビンテージには普遍的な価値があり、それは唯一無二であることは確かなのですが、こうして皆様に知っていただき、もしよければ手に取っていただいて。
「好きだなぁ」を共有できれば嬉しいです。そして、これから75年。ゴールを目指して長いお付き合いを。笑 どうぞよろしくお願いします。
*未洗でのお届けです。少し縮みますので、サイズスペックをご確認ください。
*NASVYについて染めムラが発生しているものがあります。洗濯でわかりにくくなりますが、製品の特性とご理解いただければ幸いです。
*銀行振込でご注文の方へ。後日キャンセルは賜れませんのでご理解の上ご注文ください。
*生産数量に限りがありますので、売り切れの際にはご了承ください。
*NASVYとALVARADO ,TIMELINEには価格差があります。どうしても作りたかった特別紡績が理由です。
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